診察室までカルテを見に行かなくても、待ち時間をご案内できるように
今まで、ネット予約や順番呼び出しのシステムを利用したことがなかったという三田医院。近隣のクリニックが軒並み予約システムを導入していたこともあり、matocaを使ってみることに。小児科に来られたお母さんたちからは「おおよその待ち時間がわかるようになったので、車で待機したりいったん家に帰ったり、外に出られるようになってうれしい」との声が届いているそうです。
スタッフの間でも、患者さんの対応が楽になったと好評です。「今までは戻って来られない方に電話をしたり、待ち時間を尋ねられる度に計算して答えたり、慌ただしく対応に追われていましたが、matocaを入れてからはスムーズに答えられるようになりました」と、前田さんは言います。
特に、診察室まで紙カルテを確認しに行かなくても、待ち時間が受付のタブレット端末でわかるようになったのがとても便利とのこと。「小児科では検査が多く、処置内容によって順番が変わることもしばしば。紙のカルテを触ってしまうと、元通りの順番に戻すのが大変でした。しかしmatocaを使えばタブレット上の順番を見ながら元に戻せるので、作業がとても楽になりました。移動しなくてもその場ひとつで完結するのは、ありがたいです」と教えてくれました。
ボタン一つで簡単に操作できるのがmatocaの魅力
matocaを導入する前に、他社の予約システムも検討されたという前田さん。matocaに決めた最大の理由は、「年齢関係なく、誰でもボタンひとつで操作できるわかりやすさ」だと言います。
三田医院では、新卒入社の19歳から何十年も勤務している60歳越えのベテランまで、年齢層の広いスタッフが働いています。全員が同じレベルで仕事するためには、複雑なシステムの導入は現実的ではないと判断し、操作が簡単なmatocaを採用することに決めました。
「DXを導入して誰でも働ける環境づくりをすることは、求人活動でも役に立つと思っています。実際、スタッフが走り回ることが減り、仕事の動線もよくなりました。matocaのおかげで待ち時間の管理などの手間が減り、人手が取られなくなったことでスタッフ一人分程の作業が減ったと感じています」
念願のLINE公式アカウントの開設も実現
今後はLINEを使った情報発信に力を入れていきたいと言う前田さん。実は、LINE公式アカウントの開設はずっとしたかったものの、難しくて挫折した過去があったそう。
しかし、matocaなら整理券を配布するだけでLINE公式アカウントの友だちが増えると聞き、matoca導入を機に改めて開設に挑戦し、わからないところは質問しながら念願だったLINE公式アカウントを始めたそうです。
「現在は院内にQRコードのポスターを貼って、患者様に友だちの登録を促しています。今後はホームページにも掲載する予定です。当院は内科と小児科とあり、matocaは小児科のみで使っていましたが、内科の患者さんにもオススメしていきたいと思っています。今(2025年3月取材当時)は登録者が670人程ですが、来月には倍の人数に登録していただくことが目標です。新しい患者さんに当院を知ってもらい、選んでいただくきっかけとしてLINEが役立つとうれしいです」と前田さんは教えてくれました。
今後はLINE公式アカウントを使ってメッセージの配信も開始予定。予約システムのお知らせや予防接種の案内など、リアルタイムの情報をいち早く発信していくとのことです。
予約時の情報入力が充実するとさらに便利に
これからのmatocaに求めることを伺うと、「予約時に入力できる情報が増えると、もっと便利になりますね」と、前田さん。具体的に、問診票の機能や、フルネーム入力欄がほしい、とアドバイスをいただきました。
「現在のmatocaでは、予約時に診察券番号の入力ができますが、当院では診察券番号を発行していないため、使うことができません。番号よりもフルネームの方が入力ミスも防げるので検討してほしいです」と、matocaの進化に期待を込め、貴重なご意見を頂きました。
「今後は自動精算機を導入したい」と医療DX化を着々と進めている三田医院。赤ちゃんの頃から通っていた人が自分の子ども、そして孫を連れてくる病院でありたい。50年の歴史が積み重ねてきたアットホームさは残しつつ、matocaを活用して、より便利で利用しやすい病院へと進化していくことでしょう。
※「QRコード」は(株)デンソーウェーブの登録商標です。
取材・文 尾西美菜子